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あの人にご挨拶 Vol.01 鹿児島ユナイテッドFC監督 浅野哲也 1995年創設のヴォルカ鹿児島と、2010年創設のFC KAGOSHIMAが統合し、Jリーグの舞台を目指すべく2014年に誕生した鹿児島ユナイテッドFC。今季、JFLからJ3への入会が決まり、Jリーグ参入という鹿児島のサッカー界にとっての悲願を果たした。この1年、監督としてチームを率いた浅野哲也氏に、サッカーを通して感じてきた鹿児島の魅力や、今後の鹿児島に期待することなどについて話を伺った。
鹿児島のサッカー界、そして県民にとって長年の夢だったJリーグ参入。今季、監督という立場でその舞台へ導いてくださいました。

自分は2015年、たまたま監督という立場に居合わせただけで、J3への切符を掴めたのは、やはりこれまで携わってきた方々の苦労というものがいちばん大きかったと思います。その方たちの想いを叶えられたというところは嬉しく思います。

監督に就任される時、「鹿児島からJリーグチームを」という地元の人の熱い想いを感じたとおっしゃっていましたが、実際その「熱意」はどのようなかたちで感じられましたか?

僕はJリーグ元年から選手として名古屋(名古屋グランパスエイト)でプレーをしていましたけれど、その頃から鹿児島は参加していてもおかしくないくらいの、サッカーに熱い地域だと思っていました。高校にも有名な強豪校があり、小さいころからサッカーに親しめる環境にある土地柄だっただろうと思います。そこにプロチームを作ろうという動きや強い想いは以前からあったと思うのですが、今季はそれが実現できる良いチャンスでした。実際に鹿児島に来てみて、クラブに対しての期待や声援を街や人からも受け、いよいよ鹿児島の人たちが本気になってきている、そういった熱意を感じています。

試合後の会見では、毎回サポーターへの感謝を述べていらっしゃいました。監督や選手にとって、サポーターはどのような存在ですか?

選手は、当然試合ごとに、会場やピッチコンディションなどを考慮して最善の状態に調整するわけですが、さらにより良い前向きなプレーを引き出す要素としてサポーターの存在は欠かせないものだと思っています。鹿児島のサポーターの方々も、毎試合、ホームはもちろんのことアウェイにも駆けつけてくれました。時には相手チームのホームグラウンドでも多くの声援をくださることもあり、それは間違いなく選手たちの背中を押してくれたと思います。選手やスタッフは、球団関係者やスポンサー、地域の皆さん、行政の方々などたくさんの方から後押しをいただいていますが、やはりサポーターをはじめ支えてくださる方々の熱意は、我々にとっていちばんのパワーの源になります。ですから特に2015年は、我々だけではなく、サポーターの方々の力もプラスして、J3参入という目標を達成しようという想いでした。

鹿児島のサポーターの印象は?

2015年シーズン、鹿児島ユナイテッドFCには「J3参入」という明確な目標がありました。サポーターの方々の中にはJリーグを目指すまでの経緯や鹿児島のサッカー事情をよくご存じの方たちも少なくなかったと思いますが、そういった方たちにとっての2015年シーズンの目標に対する想いも、毎試合伝わってくるものがありました。我々以上に「2015年はJ3に参入しないといけないんだ」という想いで応援してくださっている、そういう熱さや声援は、毎試合、試合会場ではもちろん、ピッチを離れたところでも感じられましたね。

今シーズン、辛い試合もあったと思います。サポーターから厳しいことを言われることもありましたか?

サポーターの方々も、2015年は特に我々に対しての想いは強かったことと思います。そんな中で、なかなか思い通りにいかないゲームもあり、厳しい意見が出てくるのは仕方ない。ただ、常に「次で巻き返そう」と前向きな声援をかけていただいていました。試合に敗れて我々が本当に悔しい想いをしている時に、非常に大きな支えとなってくれましたね。

鹿児島の印象・好きなところを教えてください。

これまで住んでいた名古屋や東京に負けないくらい都会に感じます。大好きなのは、高い場所から見るアミュプラザの観覧車と桜島の風景。澄み切った青空に、海と桜島、そして鹿児島の街並みが広がる景色はすごくいいなと思います。また、海の幸、山の幸、温泉など、なんでも揃っていますよね。まだあちこち行けてはいないですが、これから時間ができるのでもっと鹿児島の魅力に触れていきたいと思っています。

今後、鹿児島のサッカー界とサポーターに期待することは?

鹿児島のサッカー界に対して望むのは、プロの環境をしっかり作ってほしいということ。それには多方面からの協力が必要ですが、J3参入を果たした今は、まさにそのチャンスを得ている状況だと思います。プロ育成の環境づくりによって地元のクラブが育っていくと、子どもたちが地元のプロチームに入りたいとか、地元にプロチームがあるから頑張るという意識の芽生えにもなります。「プロになりたいんだったら県外に行かなきゃいけない」というところから、「地元のプロ球団に入りたい」という想いの子たちがどんどん増えていって、未来のアスリートを地域でしっかり育てあげたい。そしてそこからどんどんいい選手となって活躍してもらえたらと思います。これまでも「育成」という部分では、鹿児島の、特に高校は全国レベルでも上の方だったわけですが、今後はクラブチームのユースとかジュニアユースといった、プロを目指すカテゴリーを広げていって、これまで鹿児島にはなかった育成環境を整えていく。鹿児島ユナイテッドFCがそのきっかけにならなければいけないと考えています。

サポーターの方々には、引き続きチームをサポートしていただくこと、そしてさらに厳しい眼を持っていただくということも、我々のためになると思っています。温かい目で見守っていただけるのはもちろんありがたいですが、そこに厳しさというのも持ち合わせていただくと、我々も、より妥協を許さず、強いチームになっていけると思います。あと、サッカーに対する知識や眼を養っていただくこと。すでに多くのサポーターさんはそういったものは持ち合わせていらっしゃいますが、例えば2016年新たに応援してくださる皆さんとか、これまでサッカーにあまり馴染みのなかった方々が、サッカーを理解したうえで応援してくださると、応援の質もより上がっていくと思います。そうすると、クラブとしてもよりサポーターと一体となった戦いができていくのではないかと思います。

あの人にご挨拶 Vol.01 鹿児島ユナイテッドFC監督 浅野哲也
1995年創設のヴォルカ鹿児島と、2010年創設のFC KAGOSHIMAが統合し、Jリーグの舞台を目指すべく2014年に誕生した鹿児島ユナイテッドFC。今季、JFLからJ3への入会が決まり、Jリーグ参入という鹿児島のサッカー界にとっての悲願を果たした。この1年、監督としてチームを率いた浅野哲也氏に、サッカーを通して感じてきた鹿児島の魅力や、今後の鹿児島に期待することなどについて話を伺った。
鹿児島のサッカー界、そして県民にとって長年の夢だったJリーグ参入。今季、監督という立場でその舞台へ導いてくださいました。

自分は2015年、たまたま監督という立場に居合わせただけで、J3への切符を掴めたのは、やはりこれまで携わってきた方々の苦労というものがいちばん大きかったと思います。その方たちの想いを叶えられたというところは嬉しく思います。

監督に就任される時、「鹿児島からJリーグチームを」という地元の人の熱い想いを感じたとおっしゃっていましたが、実際その「熱意」はどのようなかたちで感じられましたか?

僕はJリーグ元年から選手として名古屋(名古屋グランパスエイト)でプレーをしていましたけれど、その頃から鹿児島は参加していてもおかしくないくらいの、サッカーに熱い地域だと思っていました。高校にも有名な強豪校があり、小さいころからサッカーに親しめる環境にある土地柄だっただろうと思います。そこにプロチームを作ろうという動きや強い想いは以前からあったと思うのですが、今季はそれが実現できる良いチャンスでした。実際に鹿児島に来てみて、クラブに対しての期待や声援を街や人からも受け、いよいよ鹿児島の人たちが本気になってきている、そういった熱意を感じています。

試合後の会見では、毎回サポーターへの感謝を述べていらっしゃいました。監督や選手にとって、サポーターはどのような存在ですか?

選手は、当然試合ごとに、会場やピッチコンディションなどを考慮して最善の状態に調整するわけですが、さらにより良い前向きなプレーを引き出す要素としてサポーターの存在は欠かせないものだと思っています。鹿児島のサポーターの方々も、毎試合、ホームはもちろんのことアウェイにも駆けつけてくれました。時には相手チームのホームグラウンドでも多くの声援をくださることもあり、それは間違いなく選手たちの背中を押してくれたと思います。選手やスタッフは、球団関係者やスポンサー、地域の皆さん、行政の方々などたくさんの方から後押しをいただいていますが、やはりサポーターをはじめ支えてくださる方々の熱意は、我々にとっていちばんのパワーの源になります。ですから特に今季は、我々だけではなく、サポーターの方々の力もプラスして、J3参入という目標を達成しようという想いでした。

鹿児島のサポーターの印象は?

2015年シーズン、鹿児島ユナイテッドFCには「J3参入」という明確な目標がありました。サポーターの方々の中にはJリーグを目指すまでの経緯や鹿児島のサッカー事情をよくご存じの方たちも少なくなかったと思いますが、そういった方たちにとっての2015年シーズンの目標に対する想いも、毎試合伝わってくるものがありました。我々以上に「今季はJ3に参入しないといけないんだ」という想いで応援してくださっている、そういう熱さや声援は、毎試合、試合会場ではもちろん、ピッチを離れたところでも感じられましたね。

今シーズン、辛い試合もあったと思います。サポーターから厳しいことを言われることもありましたか?

サポーターの方々も、2015年は特に我々に対しての想いは強かったことと思います。そんな中で、なかなか思い通りにいかないゲームもあり、厳しい意見が出てくるのは仕方ない。ただ、常に「次で巻き返そう」と前向きな声援をかけていただいていました。試合に敗れて我々が本当に悔しい想いをしている時に、非常に大きな支えとなってくれましたね。

鹿児島の印象・好きなところを教えてください。

これまで住んでいた名古屋や東京に負けないくらい都会に感じます。大好きなのは、高い場所から見るアミュプラザの観覧車と桜島の風景。澄み切った青空に、海と桜島、そして鹿児島の街並みが広がる景色はすごくいいなと思います。また、海の幸、山の幸、温泉など、なんでも揃っていますよね。まだあちこち行けてはいないですが、これから時間ができるのでもっと鹿児島の魅力に触れていきたいと思っています。

今後、鹿児島のサッカー界とサポーターに期待することは?

鹿児島のサッカー界に対して望むのは、プロの環境をしっかり作ってほしいということ。それには多方面からの協力が必要ですが、J3参入を果たした今は、まさにそのチャンスを得ている状況だと思います。プロ育成の環境づくりによって地元のクラブが育っていくと、子どもたちが地元のプロチームに入りたいとか、地元にプロチームがあるから頑張るという意識の芽生えにもなります。「プロになりたいんだったら県外に行かなきゃいけない」というところから、「地元のプロ球団に入りたい」という想いの子たちがどんどん増えていって、未来のアスリートを地域でしっかり育てあげたい。そしてそこからどんどんいい選手となって活躍してもらえたらと思います。これまでも「育成」という部分では、鹿児島の、特に高校は全国レベルでも上の方だったわけですが、今後はクラブチームのユースとかジュニアユースといった、プロを目指すカテゴリーを広げていって、これまで鹿児島にはなかった育成環境を整えていく。鹿児島ユナイテッドFCがそのきっかけにならなければいけないと考えています。

サポーターの方々には、引き続きチームをサポートしていただくこと、そしてさらに厳しい眼を持っていただくということも、我々のためになると思っています。温かい目で見守っていただけるのはもちろんありがたいですが、そこに厳しさというのも持ち合わせていただくと、我々も、より妥協を許さず、強いチームになっていけると思います。あと、サッカーに対する知識や眼を養っていただくこと。すでに多くのサポーターさんはそういったものは持ち合わせていらっしゃいますが、例えば2016年新たに応援してくださる皆さんとか、これまでサッカーにあまり馴染みのなかった方々が、サッカーを理解したうえで応援してくださると、応援の質もより上がっていくと思います。そうすると、クラブとしてもよりサポーターと一体となった戦いができていくのではないかと思います。

浅野哲也

PROFILE

浅野哲也

茨城県鉾田市出身。Jリーグ初年度から日本のサッカー界をけん引してきた元Jリーガー。現役時代は名古屋グランパスエイト、FC東京、川崎フロンターレなどのほか、日本代表としても活躍。引退後は湘南ベルマーレやアビスパ福岡などを指導。2015年より鹿児島ユナイテッドFC監督。