金融機関コード:
0185
九州ファイナンシャルグループ
肥後銀行
九州FG証券
九州デジタルソリューションズ

県内景況

平成23年3月28日
株式会社 鹿児島銀行
株式会社 鹿児島地域経済研究所

最近の県内景況は生産活動が弱含み、個人消費、雇用情勢、観光関連も低調に推移するなど、全体として厳しい状態が続いている。
生産活動は、電子部品関連の一部に調整の動きがみられ、食品関連は伸び悩んでいる。個人消費関連は、大型小売店(百貨店・スーパー)販売額が前年を上回ったものの、新車販売台数(乗用車・軽自動車)はエコカー補助金終了の影響により大幅な落ち込みが続いている。投資関連では、公共工事、民間建築工事、住宅着工いずれも前年を上回ったものの、依然として低水準。その間、観光入り込み客数は新燃岳噴火の影響により、前年を大きく下回った。

【生産活動】 …弱含み
電子部品関連は、一部に生産調整の動きがみられる。
2月の生コン生産(出荷量)は、民間工事向け出荷は前年を上回ったものの、公共工事向け出荷が前年を下回り、全体で前年比2.5%減となった。
2月の紙パルプ生産は、11.8%増と3カ月ぶりに前年を上回った。
木材関係は、住宅建設向け需要が低調なことから、製材品が生産、出荷ともに低迷している。
焼酎の生産・出荷は前年割れが続いている。
1月のかつお節生産は、水揚げ量の増加もあり、2カ月連続で前年を上回った。
【畜産関連】 …持ち直している
肉用牛(和牛)の枝肉相場は低調に推移する一方で、2月の子牛価格は前年を上回った。
肉相場は枝肉の出荷量減少により、前年を上回っている。ブロイラー相場は品薄感から、もも肉、むね肉ともに前年を上回っている。鶏卵相場は前年を上回る水準で推移している。
【消費関連】 …横ばい
1月の大型小売店(百貨店・スーパー)販売は、厳しい寒さにより防寒衣料品に動きがみられ衣料品は前年を上回った。また、鍋物関連食材などが伸び飲食料品も前年を上回り、全体は2.4%増と2カ月ぶりに前年を上回った。
2月の乗用車新車販売台数は、19.2%減と5カ月連続で前年を下回った。車種別にみると、普通車は29.3%減とエコカー補助金終了の影響が続き前年を大きく下回った。一方、小型車は10.5%前年を下回るも減少幅は前月よりも縮小した。また、軽自動車も9.5%減と5カ月連続で前年を下回った。
【観光関連】 …低調
2月の主要ホテル・旅館宿泊客数(鹿児島・霧島・指宿地区)は、25.2%減と12カ月連続で前年を下回った。各地区とも新燃岳噴火により予約キャンセル、新規予約の減少がみられた。特に霧島地区は影響が大きく前年を大幅に下回った。種子島・屋久島地区も団体客が減少し前年を下回った。2月の主要観光施設入場者数は一部の施設で利用・入場者数が前年を上回った。
【投資関連】 …低調
2月の公共工事は、件数は前年を上回り、請負金額も大型工事の影響で前年を上回った。
1月の民間建築工事は、件数、床面積、工事費予定額のすべてにおいて前年を上回ったものの、水準は低い。1月の新設住宅着工戸数は、持家、貸家、分譲が前年を上回り、全体で24.0%増と2カ月ぶりに前年を上回ったものの、低水準で推移している。2月の主要建設資材卸売業者の売り上げは、前年を上回った。
【貿易関連】 …輸出は5カ月ぶりに前年を下回った
1月の輸出額は、タイヤ・チューブが前年を上回ったものの、半導体等電子部品が前年を下回り、全体で2.2%減と5カ月ぶりに前年を下回った。輸入額は、原油及び粗油が前年を下回り、全体で8.6%減と2カ月ぶりに前年を下回った。
【雇用情勢】 …緩やかに改善
1月の有効求人倍率は、前月を0.02ポイント上回る0.50倍と緩やかに改善しているが、雇用情勢は依然として厳しい。
【金融情勢】 …低調
資金需要は、総じて弱含んでいる。
【企業倒産】 …低水準で推移
2月の企業倒産は、件数が6件と前年同月(2件)を上回ったものの、負債額は2億88百万円と前年同月(4億55百万円)を下回った。

以上


ページトップへ!
ページトップへ!